QSE

エネルギー物理工学講座
核融合・電磁工学分野 (橋爪・伊藤(悟)・江原・程・宍戸 研究室)

エネルギー総合工学の観点から、
核融合炉における課題解決の新機軸を提唱

  • 核融合・電磁工学分野
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実用化に向けた困難な技術的課題の克服がテーマ

 「地上の太陽」といわれる核融合炉の開発は、2050年の実用炉始動に向けて、国際協力のもと研究が進められています。現在、国際熱核融合実験炉ITERが、2025年の実験開始を目指してフランスのカダラッシュで建設されています。

 本研究室は、流体工学・伝熱学・電磁気学・構造力学などの広範な学問分野を統合したエネルギー総合工学の観点から、核融合炉の先進設計研究に取り組んでいます。その主な研究の柱は、超伝導マグネットの設計、液体ブランケットの設計、ダイバータ冷却技術の開発などです。超伝導マグネット、ブランケット、ダイバーターの開発は核融合発電所をつくる上で解決しなければならない10の課題のうちの3つに挙げられている重要な工学的課題でもあります。さらに、すでに運用されている原子力発電所や次世代高速炉の高い信頼性向上を図るため、配管における減肉や振動のメカニズムの解明と、その防止策の基盤技術開発にも取り組んでいます。

 こうした技術を実現していくために欠かせないのが、工学的課題に加えて建造コストや時間に対する考え方です。安全で継続的に運用することができる、すなわち「建造や運用時のメンテナンスの容易さなど」を踏まえ、実用に耐えうる工学技術を開発することが研究者には求められます。本研究室では、総合的な視点に立って自ら考えることのできる「研究者・技術者」の育成をめざしています。

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