原子力利用の基幹をなす技術の追求。
加速器・原子炉の基礎から社会実装を見据えた応用へ。
本研究室は、粒子ビーム加速器や原子炉といった、原子力・放射線利用の根幹となるシステムについて、基礎技術およびそれらの応用システムを対象として、実験・数値解析の両面から研究開発を実施しております。
とりわけ、粒子ビーム加速器を利用した研究テーマの主要な技術として、集束させた粒子ビームを形成する「集束イオンビーム」技術、細胞などのサンプルにイオンビームを照射して元素の分布をミクロン・ナノ単位の解像力で可視化する「マイクロPIXE」技術、また、粒子ビームを励起源とした「中性子発生」技術など、様々なシステムを開発しています。
さらに、中性子工学を応用した元素の反応特性に関する研究、および原子炉物理をベースとした安全性が高い原子炉や放射性廃棄物の減容のための新型原子炉の研究開発など、「先進原子炉システム」を研究しています。
また、加速器・原子炉システムのいずれの研究においても、数理計算や検出器を用いた計測評価が重要となります。本研究室では、半導体やシンチレータ材料などを用いた放射線計測装置やシステムについても研究開発に取り組んでいます。
それぞれの技術開発を通じて、量子エネルギー専攻で学ぶ高度な学問体系に加え、実学的な技術体系の知識を継承し、次世代の原子力平和利用を発展させるための次世代人材を教育します。