QSE

エネルギー物理工学講座
核融合プラズマ計測学分野 (飛田・大石・高橋(宏) 研究室)

プラズマ研究に焦点をあてて
21世紀の夢のテクノロジー「核融合」をめざす

  • 核融合プラズマ計測学分野
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プラズマの複雑なふるまいを理解し制御する手法を探求

 空に燦然と輝く太陽や夜空を彩る無数の星はすべて核融合エネルギーで輝いています。水素のような軽い原子核同士が合体する反応を核融合といい、このときに生ずる膨大な核融合エネルギーがこれら恒星の輝きの源泉です。当研究室では、宇宙に満ちているこの無尽蔵のエネルギーを地上で実現するという壮大な目標に向かって研究に取り組んでいます。核融合の実現のためには、1億度以上の超高温プラズマを磁場で安定に保持することが不可欠であり、このようなプラズマのふるまいを理解したうえで制御に活用することが求められます。

 直線型プラズマ発生装置を用いた核融合炉の周辺プラズマ実験は、数年来、当研究室が力を入れている研究テーマであり、プラズマを構成する電子とイオンの再結合を促進してプラズマを消滅させ、核融合炉内壁をプラズマの衝撃から護る手法とそのメカニズムについて研究しています。このようなプラズマ研究の道具となる、プラズマ分光計測やプラズマを構成する電子やイオンの状態を調べる計測装置の開発も主要な研究テーマです。また、将来の核融合炉におけるプラズマ制御に関する数値シミュレーション(特に、核融合プラズマの閉じ込め磁場を高効率で生成するためのプラズマ電流駆動シミュレーション)にも注力しています。さらには、プラズマ研究や核融合炉工学の集大成となる核融合炉システム概念の研究も当研究室の研究テーマです。このように、プラズマ実験、計測装置の開発、数値シミュレーション、核融合炉の概念研究まで、複数の方向から核融合プラズマの研究に取り組んでいます。

 化石燃料に過度に依存してきた結果、人類は地球規模での気候変動という未曾有の危機に直面しています。これらの問題を解決しうるエネルギー技術が核融合です。研究室での小さな一歩を積み重ねて核融合の実現に貢献すべく、研究室メンバーが協力して日々研鑽を積んでいます。

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